ネットでは、カードローンの新規申込者が増える時期は審査に通りにくい傾向があり、反対に、カードローン新規申込者が少ない時期は審査に通りやすくなると書かれていることが多いことがリサーチでわかりました。

今回この件についてデータを元に検証してみると、実際に審査通過率(承認率)が高い月と低い月があることがわかりました。

実際にカードローンの「繁忙期」や「閑散期」によって、お金の借りやすさが変わるのでしょうか?

  1. 2016年度の新規申込件数と審査通過率
  2. 新規申込が増える月
  3. 審査通過率が高い月
  4. まとめ:審査通過率は月々で変わる

2016年度の新規申込件数と審査通過率

2016年度のアコム、プロミス、アイフルの新規契約件数と承認率(%)です。新規契約件数トップ3を黄色に、審査通過率トップ3を赤字に、審査通過率が最も低いものを青字にしています。

*「審査通過率」とは、承認率、新規貸し付け率、成約率と同じ意味になります。

アコム プロミス アイフル
4月 39,804 (47.2) 39,548 (42.4) 34,125 (45.9)
5月 46,122 (48.2) 46,033 (44.0) 37,109 (47.0)
6月 39,181 (48.7) 37,754 (44.3 29,102 (47.5
7月 36,747 (48.0) 37,135 (41.9) 29,632 (44.8)
8月 38,603 (49.2) 41,269 (44.2) 33,073 (47.0)
9月 44,573 (48.6) 39,900 (43.9) 39,119 (47.0
10月 43,959 (49.3) 36,727 (43.6) 36,658 (46.3)
11月 42,551 (50.2) 38,238 (43.5) 35,319 (46.5)
12月 33,758 (46.9) 30,807 (41.0) 28,619 (43.5)
1月 39,500 (44.8) 36,567 (41.0) 31,616 (41.4)
2月 39,485 (46.6) 37,347 (42.5) 31,012 (41.8)
3月 44,523 (48.2) 49,098 (42.4) 37,977 (43.5)
月間消費者信用2017年9月号「新規申込・新規契約件数とシェア、承認率の推移」より著者作成

今月は人気のプロミスの審査通過率が高いですね!


()内の承認率とは、どのくらいの人が審査に通っているのかを%で示しています。

審査通過率(%) = 新規契約件数 ÷ 新規申込み件数

新規申込数に対する契約数の割合になります。

カードローンの新規申込が増えるのは3月・5月・9月

3社の合計で新規申込数が最も多い月は、3月(131,598件)になります。2番目に多いのは5月(129,264件)で、3番目は9月(123,592件)です。6〜7月・12月はボーナスの時期なので、カードローンを利用する人が少ないのは理解できます。

新規申込者が多い順は → 3月 > 5月 > 9月

3月は新年度のための準備に、5月は大型連休のため、9月が3番目になる原因が少し不可解ですが、夏のボーナスを8月中のお盆やイベントに予想外に出費した人が、9月にお金が必要になっているのかもしれませんね。

新規申込数が最も少ない月は12月

反対に、新規申込数が少ない月は12月(93,184件)になります。

12月は冬のボーナスがあるので、カードローンの需要が低くなると考えられますが、意外と年末年始は影響していないことがわかります。

カードローンの審査通過率が高い月は5月・8月

このページで一番注目して欲しいセクションはここです。一般的なカードローンサイトでは「決算月(3月)には審査に通りやすくなる」という説明が多いのですが、上の表を見ると特に3月の審査通過率(承認率)が高くなっていません。

しかし、実際に審査通過率が顕著に高い月と低い月があることがわかります。

カードローンの承認率は5月と8月が比較的高い。



月々の審査通過率をわかりやすくしてみると以下のようになります。

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
✖️ ✖️
=高い  =やや高い  ✖️=低い

ネット上では、

『決算期の3月が審査がやさしい』

『ボーナスの時期になるとカードローンの需要が減るので、利用者獲得のために審査の基準が下げられることがある』

などと、書かれていることが多いのですが…

6月は若干その傾向が見られるものの、実際はそうでもないことがわかります。

審査通過率が悪い1月と12月

1月は3社とも審査通過率が最も低くなっています。準じて12月も低いので年末年始は承認率が比較的悪いことがわかります。

あまり自分の属性に自信がない方は、1月・12月の申し込みは避けた方がよいかもしれませんね。

まとめ:審査通過率はカードローンの需要と関係なく月々で変わる

今回の検証では、カードローンの需要時期と審査通過率(承認率)は関係ないことがわかりました。

  • 申し込みが増える時期と審査通過率は関係ない
  • 審査通過率は5月・8月が高い傾向がある
  • 審査通過率は1月・12月が低い傾向がある