クレジットカードの歴史と仕組み

今や当たり前の存在となったクレジットカード。現金を持ち歩かなくても、さっとカードを取り出すだけで買い物ができます。でも、不思議に思ったことはありませんか?なぜ、厚さ0.8mm重さ5gしかないプラスチック製のカード1枚で、そんなことが可能なのでしょうか。ここでは、クレジットカードの歴史とその仕組みについて説明します。身近になったクレジットカードについて、もう少し詳しく知っておきましょう。

クレジットカードの誕生は1950年

アメリカのニューヨークでの話。ある実業家がレストランで食事をしました。しかし支払いの時に財布を忘れていたことに気づきます。その時は夫人に財布を届けてもらって何とか支払いを済ませましたが、気まずい思いをした彼は、財布がなくても食事ができるシステムを作ろうと考えました。

ダイナースクラブカード

そして1950年に設立されたのが、世界初のクレジットカード会社、「ダイナース(=食事をする人)クラブ」です。

日本に上陸したのはそれから10年後、昭和35年のことです。今では世界中で使われているクレジットカードですが、歴史は意外と浅いのですね。

クレジットカードの仕組みとお金の流れ

クレジットカードの仕組みはいわば、「ツケ払い」のようなものです。お店では、あなたはお金を払わないのにモノやサービスを売ってくれます。それは、あなたの代わりにクレジットカード会社がお金を払ってくれるからです。そして後日、あなたはクレジットカード会社に肩代わりしてもらったお金を返します。

お店がクレジットカード会社を、クレジットカード会社があなたを信用しているからこそ成り立つ仕組みです。クレジット(Credit:信用)カードの名前の由来は、ここからきています。

クレジットカードを使ったお金の流れです。

  1. カードの提示、サイン記入・暗証番号入力
    (利用者)
  2. 商品・サービスの提供
    (加盟店)
  3. クレジットカードに売上データ送付
    (加盟店)
  4. 売上代金支払い
    (クレジットカード会社)
  5. 利用者に代金請求
    (クレジットカード会社)
  6. クレジットカード会社に利用代金支払い
    (利用者)

ご存じかと思いますが、クレジットカードはクレジットカード会社と加盟店契約を交わしているお店でしか使えません。

レジ横などに使えるカードの種類が提示してありますよね。最近では加盟店の数はどんどん増えており、屋台の焼き芋屋さんでも使えるところがあるそうです。

どんどん広がる買い物以外のサービス

クレジットカードは「ツケ払い」ができるサービスだと説明しましたが、その機能はどんどん広がりを見せています。たとえば、以下のようなものです。

優待割引
購入時にそのカードを使うと料金が割り引かれるサービスです。ホテル・レストラン・ゴルフ場・ショッピングモール・ガソリン・レンタカーなど、対象は多岐にわたります。
現金を引き出せるキャッシング
買い物だけでなく、現金が必要な時にもクレジットカードが使えます。
付帯保険
国内旅行保険・海外旅行保険・ショッピング保険など、いざという時に持っていると損害を補償してもらえます。
ポイントをためる
買い物をするたびにポイントを付与するという形で還元されます。還元率はさまざまですが、0.5%(1,000円で5円)が一般的です。
公共料金や携帯電話の支払い
ガス・電気・水道料金、住民税や固定資産税・自動車税、携帯電話料金などはクレジットカードで支払うことが可能です。自動引き落としで手間がかからないほか、ポイントがたまるというメリットも。
パスポートのような本人確認機能
特に海外では、どのクレジットカードを持っているかで信用度がはかられます。私自身、アメリカの税関でもめそうになった時にアメックスのコーポレートカードを提示したらあっさり通してもらった経験があります。

クレジットカードの怖いところ

クレジットカードは、クレジットカード会社が利用者を信用しているからこそ使えるものです。逆にいうと、信用を失うと使うことができなくなります。

クレジットカードを使うといろんなものが買えるので、まるで自分がお金を払っているように錯覚しますが、実際にはクレジットカードからお金を借りている状態です。カードで30万円使ったら、期日までに返さなくてはなりません。さらに、分割払いやリボ払いにすると利息がかかるので、30万円プラス利息分を支払う必要があります。

無計画に利用して請求額が支払い可能額を上回ってしまった場合、返済が滞ってしまうことになります。すると、クレジットカード会社はその利用者を信用しなくなります。その結果、利用枠はどんどん減らされ、最後には使用できなくなってしまいます。

「そのカードが使えなくなっても他のがあるからいいや」と考えてしまうかもしれませんが、クレジットカード会社やキャッシング会社は個人信用情報機関を通じて顧客情報を共有していますから、踏み倒してしまった借金は他社にもバレバレです。

1社から信用されなくなると、他社にも影響するのです。「カードが1枚も作れない」となると、社会的信用にもひびきます。クレジットカードは便利で使いやすい反面、使い方をまちがうと怖い一面もあることを覚えておきたいものです。

クレジットカードは「信用」で成り立っている、というお話をしてきました。気をつけておきたい点もありますが、上手に使えばこれほど生活を豊かにしてくれるツールはありません。種類の選び方、使いすぎないコツ、おトクな優待など、クレジットカードに関する知識をつけて最大限有効活用をしましょう。