ポイントモールの仕組み・代表的なポイントモール・注意点
Amazonや楽天、Yahoo!ショッピングといったインターネットショッピングサイトで買い物をしたことがないという人は、今や少数派ではないでしょうか。もし、いつものネット通販をするだけでクレジットカードのポイントが何倍にもなるサービスがあったら利用しない手はありません。それを実現したのが「ポイントモール」です。
特定のサイトを経由するだけでポイント20倍!
ポイントモールとは、経由するだけでポイントが通常よりも多めにもらえるサイトです。サイトに掲載されているネットショップで買い物をすると、ポイントが通常の2~20倍にもなります。いつものネット通販を、サイト1つを経由するだけでポイントがそれだけアップするのですから、かなりおトクなサービスです。
たとえば、三菱UFJニコスが運営する「POINT名人.com」を経由して楽天市場で買い物をすると、得られるクレジットカードのポイントが2倍になります。還元率はポイントモールと提携先の企業との組み合わせによって異なり、JCBの「Oki Dokiランド」を経由してセキュリティ・ウイルス対策ソフトのシマンテックの通販サイトを利用した場合、ポイントは基本の20倍にもなります。
ポイントは還元率の上がったクレジットカードのポイントと、通常通りのショッピングサイトのポイントのダブルで獲得できます。ショッピングサイトを直接利用するよりも、クレジットカードのポイント分おトク、というわけです。
ポイントが上がるからといっても、肝心の買い物先であるネットショップに魅力がないと意味がありませんが、最近はどこのポイントモールでも加盟店をどんどん増やしていて、Amazonや楽天、Yahoo!ショッピングなどの有名ネットショップはたいてい使えます。さらに、ニッセンやベルメゾンなどの大手通販サイト、ユニクロや丸井などのファッションブランド、その他家具・家電・旅行・ネットスーパーなど、サイトごとにさまざまなネットショップ・店舗が用意されています。
手数料がかかることはまずありません。ポイントモールは成果報酬型(アフィリエイト)広告の仕組みを活用しており、出店企業は売り上げの一部をモール運営会社に支払い、その一部がポイント還元にあてられているためです。
ポイントモールの利用者数は年々増えていますが、まだまだ活用しきれていない人がたくさんいます。今保有しているクレジットカードのうち、ポイントモールが使えるものがないか、一度確認してみてください。
代表的なポイントモールを比較
ポイントモールは、多くのクレジットカード会社やポイント運営会社が提供しており、大小合わせると数え切れないほどあります。代表的なものをピックアップしてみました。
カード会社 | ポイントモール名 | ポイント付与率 | 加盟EC店舗数 |
セゾンカード UCカード | セゾンポイントモール | 2倍~30倍 | 約500 |
JCBカード | OkiDokiランド | 2倍~30倍 | 約400 |
三井住友カード | ポイントUPモール | 2倍~30倍 | 約350 |
MUFGカード | POINT名人.com | 2倍~25倍 | 約400 |
オリコカード | オリコモール | 最大15%加算 | 約600 |
Tカード | Tモール | 購入額200円あたり1ポイント | 約450 |
※店舗数は概算です。PCサイトと携帯サイトの重複を含むほか、時期によっても異なります。
※付与率は時期やキャンペーン内容によって異なります。
加盟店が多いことで有名なのは、クレディセゾンの「セゾンポイントモール」です。500以上のサイトに50,000以上のネットショップが使えます。ネットショッピングをするなら誰もが一度は利用したことがある有名店がそろっています。通常のクレジットカード利用で貯まるポイントに加え、タイミングによっては20倍から30倍のポイントを得ることも可能です。
ネットショップだけでなく、リアル店舗もポイントアップの対象になるのは、三井住友カードの「ポイントUPモール」です。サイトの「ココ行こ♪」ボタンをクリックして期間内(1週間程度)にお店に行けば、3倍~10倍のポイントがもらえます。この実店舗への送客サービスは開始以来大ヒットしており、他社の追随が見られます。
クレジットカード会社ではなく、ポイントサービス会社が運営しているポイントモールもあります。代表的なものはTポイントが貯められる「Tモール」です。Tポイント一体型クレジットカードを持っている人はもちろん、クレジットカードを持っていなくてもTポイントの会員なら誰でも使えます。
ポイント付与の方法はサイトによってさまざまで、通常の何倍かをボーナスポイントとして付与するものが主流ですが、購入金額ごとにまとまったポイントを付与するもの、一定割合を加算するケースもあります。
加盟EC店舗数は多いにこしたことはありませんが、EC店舗には会員ショップが1,000のところもあれば4万のところもあるので、一概には比較できません。お目当てのお店があるかどうかという視点でも比較するようにしましょう。
ポイントモールの選び方
クレジットカード会社が運営しているもの以外を含めると、ポイントモールは数多く存在することが分かります。加盟店の種類や還元率も千差万別。いったい、どうやって最適なものを選んだらいいのでしょうか?
まず、自分がよく使っているクレジットカードのポイントモールは、必ず利用すると良いでしょう。クレジットカード会社のホームページの中にあるポイントサービスに会員登録するだけで、あとは買い物の時にそのサイトから目当てのサイトにジャンプするだけです。
また、よく買い物をするネットショップが加盟しているかどうかをチェックすることは必須です。
Amazonなどの大手ネットショップ以外にも、特定のブランドや旅行サイト、ふるさと納税に至るまで多種多様な加盟店があります。
利用頻度の高いお店が数多く加盟しているポイントモールを選ぶことが大切です。
ポイントモール利用の注意点
特別な手続きや手数料も不要で、いったんポイントモールを経由するだけで通常より多くのポイントがもらえたり、クレジットカードとショッピングサイトのポイントの両方が得られたりといいとこずくめのポイントモールですが、注意しておきたい点もあります。
まず、モールを経由して得られたポイントはすぐにもらえるとは限りません。ほとんどのポイントモールではポイントが付与されるタイミングは購入後から1~4カ月後もしくは代金請求から2~5カ月後です。
また、モールを経由することで得られたポイントは、通常と扱いが異なることがあります。たとえば三井住友カードの場合、モール経由で獲得したポイントはANAマイルと交換することができません。ポイントは何に交換できるかによって利便性が大きく異なりますから、ポイントの使い道に制約がないかあらかじめ確認することも必要です。