ポイント交換率とは?・高還元率カードの落とし穴

クレジットカードは、「ポイントをいくらもらえるか」だけに注目してはいけません。ポイントの交換率が低ければ、せっかくハイペースで貯めたポイントも大した価値にならないこともあります。「ポイントいくらで何に交換できるか」というポイント交換率が、実質的な還元率を決めるのです。

還元率は「付与率」×「交換率」で決まる!

交換率とは何でしょうか?それは、貯めたポイントを何かに使う時、1ポイントいくらになるかという比率です。たとえば、1,000ポイント1,000円の商品券と交換できるのなら、交換率は「1」です。800円分にしかならないのであれば、交換率は「0.8」です。為替レートみたいなものだと思ってください。

交換率が高いほど利用者にとっては有利であることは明白ですが、カード会社や交換対象によってレートがバラバラなので、いちいち比較するのが面倒なため普段から気にする人はあまりいません。しかし、交換率はポイント還元率を左右するほどの影響力を持っており、クレジットカードを選ぶ際にはぜひチェックしておきたい項目です。

ポイント還元率というと、1,000円カードで買い物した時に何ポイントもらえるかを想像してしまうかもしれませんが、これは厳密には「付与率」です。1,000円支払った時に何円の価値があるものと交換できるかを表すのが「還元率」で、還元率は付与率と交換率を掛け合わせて算出します。

たとえば以下のような2つのカードがあったとしましょう。

ポイントの付き方付与率交換方法交換率
カードA1,000円で15pt1.5%1pt=1円1
カードB1,000円で10pt1.0%1pt=0.5円0.5

Aのカードは付与率(一般的に還元率と呼ばれるもの)が1.5%もあり、高還元率なカードといえるでしょう。

Bの1.0%もまずまずですが、Aにはおよびません。この時点では、Aのカードに魅力を感じる人が多いでしょう。

しかし、右の交換方法・交換率の方を見てください。Aが1:1の交換レートであるのに対し、Bは1:0.5の交換レートになっています。

ポイントを獲得するのはAの方が早そうですが、ポイントを使う際にはBの方が有利なレートになっています。

カードで使ったお金に対し、商品に交換した時いくら還元されたことになるのかを表す言葉を、ここでは「実質還元率」とします。実質還元率は以下のような計算式になります。

実質還元率 = 付与率 × 交換率

カードA、カードBの実質還元率を計算してみると、このような結果になりました。

①付与率②交換率還元率(①×②)
カードA1.5%0.50.75%
カードB1.0%11.00%

カードAはポイントを付与する段階では還元率は1.5%ありますが、交換する時には0.75%しかない計算になります。

一方、カードBは実質還元率も付与率と同じ1%になります。ここまで比較すると、どちらがおトクなカードかははっきりします。

このように、付与率がいくら高くても交換率が低ければ、実質的には損になるケースがあります。ポイント還元率に注目してカードを選ぶ際は、「交換した時に還元率が何%になるか」という視点が重要です。

何と交換したいか決めてからカードを選ぶのもアリ

還元率を考えるにはポイント交換率に注目すべきことが分かりました。しかし、「このクレジットカードの交換率はいくら」と明記されているのは見たことがないと思います。それもそのはず、ポイント交換率は、交換対象によって異なるからです。対象商品は電子マネーから全国の食材までさまざまな種類があり、交換率もさまざまです。ホームページやパンフレットでは、「ポイントを使う」のコーナーに細かく記載されています。

たとえば、JCBカードのポイントサービスである「Oki Dokiポイント」は、1ポイント=3.5円分としてAmazonの支払いに使えます。また、一台1万2,000円程度のゲーム機が2,000ポイントで交換できるので、この場合1ポイント=6円の価値があります。このように、交換率は交換するサービス・商品によってバラバラです。

そこで、たとえば「ポイント関係は全部Tポイントに集約したい!」という基準があれば、カード選びもかなり楽になります。候補のカードのホームページで、Tポイントに交換するには何ポイント必要なのかを調べます。その際、1ポイント得るのに必要な金額である「付与率」も一緒にチェックしてください。

100円で1ポイント貯まるカードの付与率は1%で、1ポイントが1Tポイント(=1円)になる場合の交換率は「1」、したがって実質還元率は1%となります。このようにしてクレジットカードを比較すれば、Tポイントを集める際にどれが一番有利なのかが分かります。

カードを選ぶ際、どのくらいのポイントがもらえるか考えながら選ぶ人は多いでしょうが、ポイントを何に使うか決めてから選ぶ人は少ないのかもしれません。

しかし、あらかじめ使い道を決めておくとカード比較が簡単になりますし、バラバラに集めたポイントが集約されて使い道が拡がります。

関係会社で「貯める」「使う」がおトク

ポイント付与率や交換率は、カードを発行している企業と関係する商品やサービスを利用することで優遇されることが多くなっています。なるべくグループ企業に顧客を囲い込みたい意図があるのですね。

たとえば、NTTドコモが発行する『dカード』は、ポイント交換対象をdポイント提携店・ドコモケータイ料金・ドコモ商品購入の支払いにすると、交換率が飛躍的の良くなります。また、使う時もリンベルやオリックスレンタカーなどdカードが推奨するお店でカード支払いすることによって、付与率が通常の2倍から5倍になります。

推奨会社で支払い(高付与率) × 関連会社でポイント交換(高交換率) → 高還元率!

ドコモのように、自社関係で買い物やポイント交換する際は還元率を優遇するところが少なくありません。クレジットカード会社なら、自社の料金支払いや年会費、電子マネーへの充当で交換率が高いところが多くみられます。好きな商品と交換するのもいいですが、ドコモならドコモ関係、三井住友VISAなら三井住友VISA関係で交換すると、実質的な還元率が高くなります。

まとめ

今回は話がややこしかったので、論点をまとめておきましょう。

  • 付与率が高くても、交換率が低いと意味がない
  • 還元率を高めるには「貯め方」だけでなく「使い方」にも注目
  • ポイント交換率はカード会社・交換対象によって異なる
  • カード発行会社関連でポイント交換すると交換率が有利になることが多い

クレジットカードのポイント制度は、調べれば調べるほど奥の深い世界です。しかし、おトクな情報は必ずそこにあります。賢くクレジットカードを使いこなすために、情報収集は欠かさないようにしましょう。