電気代やガス代、どうやって払っていますか?まさか、現金ではないですよね?公共料金はクレジットカードで支払うことができます。それによって年間5,000円以上もおトクになることも。ここでは、毎月の公共料金をクレジットカード払いにすることによるメリットをご紹介します。同時に、気をつけておきたい注意事項もあるので、そちらもチェックしてみてください。
公共料金をカードで払うとどんな良いことがある?
公共料金とは、電気代・ガス代・水道代・電話代・携帯電話料金・プロバイダ料金などのことを指します。
厳密には携帯電話やプロバイダの料金を公共料金とするかは微妙なところですが、ここは便宜上生活にかかる主な固定費を公共料金と呼ぶことにしましょう。固定費とは、生活をする上で毎月必ずかかってくる費用のことです。
さて、この公共料金ですが、支払い方法が選べることはご存じだと思います。一般的なのは口座振替、払込票を使って銀行や郵便局、コンビニで振り込む方法のほか、クレジットカードによる支払も可能です。
公共料金をクレジットカード払いにするメリットは、以下の4つです。
- ポイントが貯まる
- 支払い明細が1つにまとまる
- 支払日が同じ日になる
- 年間利用額がアップすることによる特典が付く
それぞれみていきましょう。
「どうせ払う料金」にポイントが付く
クレジットカードは支払額に対してポイントが付きますが、支払い対象が公共料金でももちろんポイントはもらえます。公共料金は節約が難しい「どうせ支払わなくてはならないお金」なので、支払い方法を変えるだけでポイントに代えられるなら、利用しない手はありません。
では、実際どのくらいのポイントになるのでしょうか?
電気・ガス・水道といった光熱費の月額利用料の全国平均は、単身世帯で合計約1万円、4人世帯で2万円です。携帯電話は1台6,000円~7,000円、プロバイダは4,000円~5,000円といったところです。つまり、ひとり暮らしでも少なくとも毎月2万円はかかるわけですね。年間にすると24万円です。
ポイント還元率が0.5%のクレジットカードで24万円使うと、年に1,200円分のポイントが付きます(1ポイント1円換算)。あれ、意外と地味ですね。でも、世帯人数が増えて光熱費が上がり、携帯電話も各自持つようになると、公共料金もはね上がります。
カードも、0.5%よりも高い還元率のものを選んだらどうなるでしょうか。公共料金の金額とポイント還元率ごとに年間獲得ポイント数をシミュレーションしてみました。
年間獲得ポイント数
月額公共料金 | |||||
ポイント還元率 | 2万円 | 3万円 | 4万円 | 5万円 | 6万円 |
カードA(0.5%) | 1,200 | 1,800 | 2,400 | 3,000 | 3,600 |
カードB(1.0%) | 2,400 | 3,600 | 4,800 | 6,000 | 7,200 |
還元率の高いカードを選び、家族全員分の公共料金をカードで支払えば、年間5,000円以上の節約になることが分かります。これが、公共料金をクレジットカード払いにするほうがおトクな理由です。
支払う公共料金が高いほど、カードのポイント還元率が高いほど、節約効果が上がります。
「家族が多くてこれ以上の光熱費の節約はムリ!」という場合は、ポイント還元率の高いカードを選ぶことで少しでも多く取り戻すことができます。
家計管理がラクになる
ポイントが付くメリットに比べるとややおまけのような感じもしますが、支払い明細や支払日がまとまるのも公共料金のクレジットカード払いの利点です。
光熱費の利用明細はガス会社・電力会社・水道局によってバラバラなので、確認する場合はポストに投函される紙の明細票をとっておくか、各社公式ホームページ上のWeb明細をそれぞれチェックするしかありません。しかし、クレジットカード支払いにすればクレジットカードの利用明細にすべて表示されるので、家計管理がラクになります。
クレジットカードのWeb明細なら過去分も見ることができるので、光熱費の推移もチェックすることができます。
年間利用額がアップすることによる特典
毎月の公共料金をクレジットカード払いにすれば、クレジットカードの年間利用額が上がります。カード会社によっては、年間利用額が一定以上になるとさまざまな特典が付きます。
たとえばJCB一般カードの場合、年間50万円以上カードで支払いをすると、本来1,250円かかる年会費が無料になります。月に4万2,000円以上公共料金がかかる場合は、これだけでクリアできますね。
ライフカードは年間利用額が50万円以上になると、翌年からポイント還元率が1.5倍、150万円なら2倍になります。ライフカードは通常支払額1,000円ごとに1ポイント付与されます。1ポイント=5円換算なので、還元率は0.5%です。これが、前年度利用額が50万円以上だと0.75%、150万円以上なら1%になる計算になります。
三井住友VISAカードなら、前年利用額が100万円以上なら、今年度は50万円ごとに75ポイント、以降10万円ごとに15ポイントのボーナスポイントがもらえます(ステージやカードの種類によっては最大50万円ごとに300ポイント、以降10万円ごとに60ポイント)。
カード会社はたくさんクレジットカードを利用してくれる会員を大事にしたいと考えているため、利用額が増えることはさまざまな特典につながります。もちろん利用した分は返さなくてはいけませんが、公共料金の支払いは原則一括払いなので、分割手数料が発生することはありません。
注意!口座振替のほうがおトクなケースも
一部の電力会社・ガス会社では、「口座振替割引サービス」と呼ばれるものがあります。これは、支払い方法を銀行口座からの自動引き落としにすると、一定額の割引が受けられるものです。
現在このサービスがみられるのは主要な電力会社と東京ガスです。
東京電力・中部電力・北陸電力・関西電力・中国電力・四国電力・九州電力
<受けられない電力会社>
北海道電力・東北電力・沖縄電力
<口座振替割引サービスが受けられるガス会社>
東京ガスのみ
以前は電力会社のみのサービスでしたが、2014年から東京ガスも開始しました。割引額は月54円、年間648円です。電気料金の支払いによるポイント還元がこれよりも少なくなる場合、クレジットカード支払いよりも口座振替支払いのほうがおトクになります。
たとえば電気料金が月額1万円で、ポイント還元率0.5%のカードで支払った場合、得られるポイントは50円ですから、4円分口座振替のほうが安くなります。
電気料金だけ口座振替にすると公共料金のクレジットカード支払いのメリットが薄まるので、少しの差であればクレジットカードにまとめたほうが便利なのかなと思いますが、これは個人によって判断が分かれるところです。
口座振替による割引サービスは今後徐々に増えていく可能性があり、割引額も含めて引き続き注目していく必要があります。
まとめ
さいごに、クレジットカードの公共料金支払いについてまとめておきます。
- 「固定費」は本来節約するのが難しい項目だが、クレジットカード払いにするとポイント分取り戻すことができる
- 還元率の高いカードほど節約効果が高い
- 大家族など公共料金が高くつく世帯ほど節約効果が高い
- 口座振替割引サービスがある場合、利用料が小さいとクレジットカード払いのほうがソンになることもある
かつては振り込みか口座振替しか選択肢がなかったものでも、最近ではクレジットカード払いが可能なところが増えてきています。
支払い方法を変えるだけでポイント分節約できるなら、リスクもありません。支払い方法の変更はインターネットで簡単にできますので、いちどチェックしてみてはいかがでしょうか。