付帯サービスの種類・活用シーン
クレジットカードには、ショッピングやキャッシング、ポイントを貯めるといった主要な機能のほかに、持っていることでさまざまなサービスが受けられる特典機能があります。主な付帯サービスは海外旅行保険などの保険ですが、ここでは保険以外の付帯サービスについて掘り下げていきます。
お得がいっぱいな付帯サービス
付帯サービスの内容はカードごとに多種多様で、そのカードを特徴づけている要素ともいえます。基本的に年会費やグレードが高いほど充実していますが、最近では年会費無料でも独自の付帯サービスを提供しているカードが増えてきています。
付帯サービスは大きく分けて以下のようなものがあります。
- 優待・割引サービス
- トラベルサービス
- ドライブサービス
- チケット予約サービス
- コンシェルジュサービス
- その他特色のある付帯サービス
優待や割引サービスでは、通常価格より10%や20%割引が当たり前のように見られます。
還元率の高いといわれるカードでも2%ですから、場合によっては高還元率のポイントサービスよりも断然おトクということになります。
それぞれ見ていきましょう。
店舗・ホテル・レストラン・レジャー施設での割引サービス
特定のお店や施設を利用すると、料金が割引になるサービスです。対象は多岐にわたり、各カードの特色がみられます。年会費やグレードにかかわらず、あらゆるクレジットカードに付帯しています。
流通系のクレジットカードは特にこの付帯サービスが充実しています。たとえばイオンカードは「20日・30日5%OFF♪」で知られるように、毎月2回イオングループで買い物をすると代金の5%が割り引かれます。セゾンカードはいろんな企業との提携カードを発行しており、「ウォルマートカード セゾン・アメリカン・エキスプレス・カード」は西友・リヴィン・サニーで3%~5%OFF、「PARCOカード」は5%OFFとなっています。
レストランやホテル・旅館の優待も多いのですが、割引率はさまざまで、モノによっては楽天トラベルや一休.comで予約した方が安くなる場合もあります。
その他には、カラオケやテーマパークなどレクリエーション施設料金割引、引っ越し料金割引、ホームセキュリティ割引契約、無料健康相談、子育て支援、ライフプラン相談など、付帯サービスの対象は広範囲にわたります。付帯サービスが充実しているカードの場合、自宅にパンフレットが送られてきたりするので、ぜひチェックしてみてください。
空港ラウンジ・トラベルサービス
トラベル系で有名な付帯サービスは「空港ラウンジ」です。長い待ち時間を快適に過ごせる空港ラウンジサービスを無料または割引料金で利用することができます。ゴールドカード以上のランクのカードに付いていることが一般的ですが、年会費が5,000円以上の航空系のクレジットカードなら使えることもあるようです。
トラベル系に強い国際ブランドは何といってもアメリカン・エキスプレスです。「空港ラウンジ」はもちろん、「手荷物無料宅配サービス」や「空港送迎サービス」、「空港クロークサービス」まで受けられます。
旅行先の現地情報やツアー予約、トラブル時のサポートが受けられる「海外トラベルデスク」はたいていのカードで利用できますが、日本人にとってありがたいのは24時間日本語で対応してもらえるJCBのトラベルサポートでしょう。現地のレストランやレジャー施設の情報提供や予約代行、万が一の緊急事態にも電話で相談できます。
ガソリン割引・ドライブサービス
自動車関連の主な付帯サービスは「ガソリン割引」、「ロードサービス」、「レンタカー割引」です。
ガソリン割引は平均1リットル当たり2円で、車生活中心の人には大きなメリットです。石油系クレジットカードに多いのですが、最近では提携が進んでいて車とは関係のなさそうなカードでも付帯していることがあります(例:NTTグループカード)。
ロードサービスは車が故障・バッテリー切れ・ガス欠・パンクなどを起こした時、専門家がかけつけて対応してもらえるサービスです。石油系、自動車メーカー系に多いサービスですが、三井住友VISAカードなどそれ以外のジャンルのカードでもみられます。追加料金が必要なケースもあるので、JAFの年間利用料(約4,000円)などと比較しながら決めるといいでしょう。
レンタカー割引は、トヨタカードや日産カードといった自動車メーカー系にみられます。割引率は時期や車種にもよりますが、15%~35%です。
チケット先行販売や割引販売
コンサートやミュージカル・演劇、スポーツなどのチケットの先行販売や特別価格での購入ができる特典です。ハイグレードカードに限らず、一般のカードにも付帯しています。
たとえばセゾンカードとUCカードはチケット販売のイープラスと提携していて、カード会員は限定チケットの先行予約や購入ができます。三井住友VISAカードはユニバーサル・スタジオ・ジャパンや宝塚歌劇のチケット予約に強みがあるようです。
コンサートやスポーツ観戦によく行く方や、いつも人気チケットの予約でくやしい思いをされている方は、使えるチケット予約サービスがついたクレジットカードがないか探してみてはいかがでしょうか。
コンシェルジュサービス
クレジットカードのサービスデスクが利用者のコンシェルジュ(執事)となってさまざまなサービスを提供してくれます。主に富裕層向けのハイグレードなカードに付帯しています。
代表的なコンシェルジュサービスは「ホテル予約」です。ホテル予約なんて自分でできそうなものですが、「〇〇空港から近くて朝食サービスのある1泊3万円程度のホテル」など、条件に合うホテルをいちいち検索しなくても向こうから気が利いたホテルを探してきてくれます。海外など土地勘がないところでは特に重宝しそうですね。
また、コンシェルジュを通した方が良い部屋が取れる、ホームページでは満室となっているホテルが取れる、現地でのサービスが良くなるなどの点も期待できます。
エグゼクティブや経営者が持つことで有名なダイナーズは、このコンシェルジュサービスが大変充実しています。名門ゴルフ場予約、高級ホテル・レストラン予約、入手困難なチケットの手配、ギフトの相談および手配など、至れり尽くせりのサービスが受けられます。
クレジットカードには付帯保険以外にもさまざまなサービスがあることが分かりました。
よく使う施設や店舗が割引対象になっている付帯サービスがあれば、コツコツポイントを貯めるよりもはるかに高い節約効果が得られます。
これからカード選びをする人も、今持っているカードの付帯サービスを実は良く知らない人も、一度じっくり付帯サービスの内容をチェックしてみてはいかがでしょうか。