支払い方法やメリット・デメリット
「税金をクレジットカードで支払払ったらポイントが貯まっておトク!」と知っていても、具体的にどのようにして納めればよいのでしょうか?税金のクレジットカード払いの方法はいくつかあります。今回はそのうち最もメジャーな「Yahoo!公金支払い」についてご説明しましょう。
「Yahoo!公金支払い」とは?
「Yahoo!公金支払い」は、インターネット経由でクレジットカードを使った支払いができるしくみです。自宅のパソコンやスマートフォンから手続きできるので、場所や時間を気にする必要はありません。Yahoo! JAPAN IDを持っていない人でも使えます。
クレジットカードには、納めた税金に対して還元率に応じたポイントが貯まります。還元率が高いカードほどたくさんのポイントが獲得できます。VISAやMasterなど国際ブランドはほとんど使用可能なので、お手持ちのクレジットカードでも大丈夫でしょう。
ユニークなのは、支払いにTポイントが使えることです。一部でも全額でもOKなので、Tポイントを貯めたはいいけど使い道に困っていたり、有効期限が迫っていたりする時に使うことができます。
「Yahoo!公金支払い」で支払える税目
「Yahoo!公金支払い」では以下の税目のほか、国民健康保険や施設使用料なども支払えます。
自動車税 軽自動車税 固定資産税 住民税 ふるさと納税
<税金以外>
国民健康保険税 介護保険料 後期高齢者医療保険 使用料・利用料 水道料金 NHK放送受信料 ガス料金
対象になる税金は「地方税のみ」になるので注意してください。2016年7月現在のところ、相続税などの国税には対応していません。
また、どの項目が利用可能なのかも自治体によって異なります。たとえば東京都の江東区は住民税・軽自動車税・国民健康保険料が払えますが、大田区は軽自動車税だけです。
残念なのが、今のところ利用できる地方自治体が限られることです。
自治体がヤフーと契約してはじめて使えるサービスなので、対応していない地域では使えません。
支払いたい税金が対応可能かどうかは、「Yahoo!公金支払い」の公式サイトで地域別・税種別に検索することができます。
「Yahoo!公金支払い」の使い方
実際に税金を納付する手順はどのようになっているのでしょうか?
まず、自治体から送られて来る「納付通知書」を手元に用意します。「Yahoo!公金支払い」が使用可能かどうかは納付通知書に記載されています。次にトップページから税金の種類または該当する自治体を検索します。
納付したい自治体・税目を選択したら、「納付番号」「確認番号」などを入力し、支払い方法を選択します。金額や手数料を確認したら、手続き完了です。
手続きの流れ
↓
「納付番号」「確認番号」の入力
↓
手数料の確認
↓
納税書の発行など各注意事項の確認
↓
支払い情報の入力(クレジットカード/Tポイント)
↓
手続き完了
納付書は発行されるのか、納付期間が過ぎた通知書は使えるのか、などの詳細なルールは自治体ごとに違います。ヤフーに問い合わせても回答は得られません。注意事項は支払い手続きの画面に表示されるので、見落としがないようよく確認するようにしてください。
獲得できるポイントよりも手数料が高ければ意味がない
「Yahoo!公金支払い」を使ったクレジットカード納付には手数料がかかります。金額は自治体と納める税金の種類によって異なります。手数料は支払い手続きの画面で確認することができます。
(例)東京都江東区の住民税(都民税)の手数料
納付金額 | 納税者手数料(税込) |
~10,000円 | 54円 |
10,001~20,000円 | 162円 |
20,001~30,000円 | 270円 |
30,001~40,000円 | 378円 |
40,001~50,000円 | 486円 |
以降10,000円増える毎に108円(税込み)ずつ加算 |
軽自動車税、固定資産税、住民税は手数料が自治体によってまちまちで、納付額によっても異なります。都道府県税である自動車税はなぜか一律324円(税込)です。
上記の場合、納付する住民税が3万円なら、かかる手数料は378円(税込)です。ポイント還元率が0.5%のカードなら3万円使うと150円のポイントが付きますが、そうすると手数料のほうが高くつくことになります。
金銭面よりも利便性を優先するならいいですが、ポイント目当てでクレジットカード払いにして実は損をしているというのでは意味がないので、獲得できるポイントと手数料は比較してみる必要があります。
「Yahoo!公金支払い」のメリット・デメリット
「Yahoo!公金支払い」によるクレジットカード払いのメリットとデメリットをまとめてみました。
- パソコンやスマートフォンから納付可能
- 24時間いつでも使える
- Tポイントでも支払える
- 納付税額の上限がない
- 分割払いが可能
インターネットで納付可能であることとTポイントが使える話はすでにしました。「納付税額の上限がない」とは、他の方法(電子マネーを利用した納付方法など)には1回で利用できる金額に上限があるのに対し、「Yahoo!公金支払い」にはないことを指します。
あとは、「一括払い」「リボ払い」「分割払い」ができることもメリットといえます。ただし分割手数料通常通りかかります。
- 対応自治体が限られる
- 国税には対応していない
- 納付手数料がかかる
- 納付書・領収書が発行されないことがある
便利で使いやすい割には対応している自治体が少ないのがもったいないところです。ヤフー側は自治体への取り組みを積極的におこなっているようなので、今後増えていくことに期待しましょう。
一番のネックは納付手数料でしょうか。こればかりは自治体の取り決めなので簡単には撤廃されないと思われます。
獲得ポイントよりも手数料が高くならないかだけ事前にしっかり確認してください。
納税を証明する納付書や領収書が欲しい場合は、もらえる・もらえない、もらえる場合はいつもらえるかを事前に確認しましょう。納付書や領収書が必要なのにもらえない場合や、もらえるけれど発行が遅くて間に合わない場合は、他の支払い方法にせざるをえないこともあります。
納税証明書の提出を求められる一般的なケースは、自家用車を持っていて車検時に提出する自動車税納税書です。しかしこれは2015年に税証明書の電子化が始まったため、一定の条件を満たしていれば納税証明書の提出が省略できるようになりました。
まとめ
「Yahoo!公金支払い」はまだまだ定型化されていないため、最初はそれぞれの自治体でどうなっているのかいろいろ調べなければなりません。しかし慣れてくれば手間をかけずに税金のクレジットカード払いができる大変便利なシステムです。
銀行やコンビニに行かずにインターネット上で税金を納付したい人にはおすすめの方法です。