「ミニ保険」のメリット・補償内容・注意点

クレジットカードには、後から保険を追加できるって知っていましたか?これなら、もともとの付帯保険では足りないところを補うことができます。しかも、機能が限定された「ミニ保険」なら、必要な分だけ選べばいいので保険料は月額数百円で済みます。

クレジットカード会員向けの「ミニ保険」について、詳しく見ていきましょう。

クレジットカード会員限定の「ミニ保険」

クレジットカードに付帯している保険といえば、海外旅行保険や国内旅行保険、あとはショッピング保険などが一般的です。しかし、カード入会後に任意で加入できるタイプの保険もあります。特に、目的や補償内容ごとに細かく分けられた保険の中から好きなものを選べる「ミニ保険」は、手軽に手ごろな値段の保険が選べるため、人気を集めています。

クレジットカード会員向けに紹介されている「ミニ保険」は、補償対象を限定することで保険料が月々数百円に抑えられています。会員はその中から好きなものをピックアップして加入することができるので、補償内容の広い保険に入るより無駄がありません。

「ミニ保険」の補償内容はさまざまです。

日常生活や旅行中のケガや病気、自転車事故、住まいのトラブル、盗難補償、スポーツでのケガ、他人にケガを負わせたことや他人の財産を破損したことに対する賠償責任などです。

カード会員向け任意保険のメリット

損害保険会社の保険のそのま[入るのではなく、カード会社を介して保険に入るといろいろなメリットがあります。

  • ピンポイントに必要な保険に入れる
  • 単独では入りにくい保険にも入れる(賠償責任保険など)
  • 加入手続きが簡単
  • 保険料支払いはカード決済

損害保険会社の提供する傷害保険はカバー範囲の広い総合型のものが多く、個人賠償責任保険だけ、入院保険だけ、テニスによるケガだけ、といった入り方はなかなかできません。しかし「ミニ保険」はカバー範囲が限定的なので、ピンポイントで必要な補償を受けることができるのです。余計な機能を付けないため、保険料も安く済みます。

また、クレジットカードのホームページから手続きができるので、新たに損保会社から申し込むよりも簡単です。保険料の支払いがカード決済なのも便利です。

保険料と補償内容を詳しく見てみよう!

「ミニ保険」を提供している代表的なクレジットカード会社3つの詳しい保険料と補償内容をまとめてみました。*スマホの方は横画面モードでご覧下さい。

JCBトッピング保険

プラン月額
保険料
死亡・
後遺障害
入院保険金
日額
通院保険金
日額
携行品
損害
個人
賠償責任
その他
日常生活賠償プラン130円100万円1億円
自転車プラン260円100万円1,000円1億円
携行品プラン250円100万円30万円
旅プラン380円100万円1,000円500円
ゴルフプラン340円100万円1,000円10万円1,000万円ホールインワン・
アルバトロス費用
10万円

JCBカード会員が利用できるJCBトッピング保険は、日常生活・自転車事故・携帯品損害・旅行保険・ゴルファー保険の5種類です。1億円の個人賠償責任保険が付いていながら月額130円で済む日常生活賠償プランが特徴的です。個人賠償責任保険とは、他人をケガさせたりお店の高価な商品を壊してしまったりした時などにかかる費用を補償する保険です。

ゴルフプランでは死亡補償や入院補償はゴルフ以外のスポーツ(テニス、アイススケート、スキー・スノーボード、魚つり)でも保険金がもらえます。

セゾンカード Super Value Plus

プラン月額
保険料
死亡・
後遺障害
入院保険金
日額
通院保険金
日額
携行品
損害
個人
賠償責任
その他
お買い物安心プラン300円10万円破損・
盗難補償
100万円
生活安心プラン300円1,000円医師相談
サイト利用
暮らし・持ち物
安心プラン
300円10万円1億円
ご迷惑安心プラン300円1億円弁護士
電話相談
いつでも安心プラン300円~1,500円600円
けが安心プラン900円150万円2,200円1,200円20万円被害事故
保険金額
1,500万円
介護安心プラン300円介護一時金
10万円
先進医療費用
100万円
お留守番安心プラン300円家財盗難
補償
100万円
お住まい安心プラン300円45万円1,000万円水回り
応急措置
サービス
キャッシング安心プラン300円盗難補償10万円
ゴルフ安心プラン300円~200万円3,000円2,000円5,000万円用品の損害
15万円
テニス安心プラン300円300万円4,500円3,000円15万円1億円
お車安心プラン300円110万円1,000円補修・
車検・
ロードサービス・
廃車引取等

セゾンカードの「Super Value Plus」は13種類のミニ保険から好きなものを選べます。ほとんどが月額300円の保険料で、一部保険では月額をアップさせて補償を充実させることも可能です。顔のケガの補償を手厚くするなどした女性限定の「けが安心プラン」がユニークです。

三井住友VISA ポケット保険

プラン月額
保険料
死亡・
後遺障害
入院保険金
日額
通院保険金
日額
携行品
損害
個人
賠償責任
その他
ゴルフコース540円~100万円500円250円10万円1億円ホールインワン・
アルバトロス費用
10万円
ランニングコース480円~100万円1,500円750円
テニスコース540円~100万円1,000円500円10万円1億円
サッカー・
フットサルコース
580円~100万円1,500円750円1億円
野球コース540円~100万円1,000円500円10万円1億円
自転車コース580円~100万円1,500円750円1億円
国内旅行コース470円~100万円1,000円500円10万円キャンセル費用
10万円
救援者費用
100万円
トレッキングコース450円~100万円1,000円500円10万円救援者費用
100万円
マリンスポーツコース490円~100万円1,500円750円救援者費用
100万円
スキー・
スノーボードコース
550円~100万円1,000円500円10万円1億円救援者費用
100万円
ケガコース480円~100万円1,500円750円
賃貸コース800円~500円1億円借家人
賠償責任
300万円
家財コース810円~500円1億円住宅内
生活用動産
100万円

三井住友VISAカードの「ポケット保険(ポケホ)」は、スポーツやレジャーの補償が充実しています。他人と接触事故を起こす恐れがあるスポーツは個人賠償責任が付いているなど、スポーツの種目ごとに適した保険構成になっています。

保険料は本人のみの場合の金額を記載していますが、加入タイプを「夫婦」「(子供含む)家族」からも選ぶこともできます。月額保険料をアップして補償額を増やすことも可能です。

「ミニ保険」に加入する際の注意点2つ

手軽で便利なミニ保険ですが、注意しておきたいことが2つあります。

まず1つ目は、「補償内容もミニ」ということです。月額保険料が数百円なのは魅力的ですが、具体的に補償の中身を見てみると、入院補償が1,000円、死亡補償が100万円など、とてもそれだけで損失をカバーできる金額ではありません。それならば治療費はあまり出ないけど個人賠償保険が1億円付いているものや、盗難や携帯品損害に特化したものを選んだ方が良いかも知れません。補償の種類は多いけど補償金額があまりにも少ないと感じる場合は、月額保険料をもう少し払って保険のグレードを上げるという手もあります。

2つ目は「今持っている保険と重複しやすい」ということです。たとえばすでに加入している自動車保険に個人賠償特約を付けているのを忘れて個人賠償保険に入ってしまったり、他のクレジットカードに自動付帯している旅行保険やショッピング保険とカブってしまったりすることがあります。生命保険の特約を把握していなくて重複するケースも少なくありません。

ミニ保険を検討する前に、今の保険でどこまでカバーしているのか再確認する必要があります。

クレジットカード会員向けのミニ保険は保険料も安くメリットの多い保険です。上手に活用していざという時の備えにして下さいね。