白金ちな

白金ちなです!

旅行大好きです!

みなさん、夏休みの準備はもうお済みですか?

旅行って、帰ってきてから請求書や家計簿を見ると気を失いますよね。現地では開放感からつい使いすぎてしまうもの。でもケチケチするのもつまらない…

そんな時、あらかじめ積み立てておいたお金があれば安心なのでは?と思い、「旅行積立」について調べてみました。

旅行積立は銀行より利率がいいとは聞いていたのですが、ホントに高い!定期の300倍!これなら預けておいたお金以上の金額を旅行に回すことができます。

しかし、普通の金融商品と違っていろいろ制約があるようです。それさえクリアすれば非常におトクなサービスなので、詳しい使い方や注意事項をまとめました。具体的な商品の比較もありますよ!

旅行積立とは

まずは旅行積立の概要です。一般的な利率や申込方法など。

旅行会社の高金利な資金積立サービス

旅行積立とは、旅行会社や航空会社が扱っている旅行資金の積み立てサービスのことです。毎月一定額を積み立てる、もしくは最初に一括払いしてしばらく預けておけば、満期になると「サービス額」という利息を加えた金額が受け取れます。まるで銀行の定期預金ですが、その利息が銀行よりもはるかに高く設定されています。

2017年現在、大手都市銀行の定期預金の利率は年0.01%が一般的です。一方、旅行積立の利率は年1.5%~3%と、なんと銀行定期預金の300倍です。それがどのくらいの金額の差になるか毎月積み立てと一括払いそれぞれのケースで比べてみましょう。

月2万円を1年間積み立てる

銀行定期(0.01%)⇒ 240,008円(利息:8円 ※税引き後6円)
旅行積立(2.00%)⇒ 242,601円(利息:2,601円)

たった1年でこの差です。もっと高額&長期となった場合の落差は歴然ですね。ちなみに毎月払いよりも一括払いが利率は良くなることが多いので、その場合の満期額の違いはこうなります。

50万円を3年後の旅行資金として預けておく

銀行定期(0.01%)⇒ 500,144円(利息:144円 ※税引き後114円)
旅行積立(2.50%)⇒ 538,424円(利息:38,424円)

4万円近くも差がついてしまいました。現地でちょっといい食事ができそうですね。しかも、旅行積立の利息には税金がかからないこともポイントです。預金の金利には本来20.315%の税金がかかるのですが、旅行積立は対象外なのです。

どこで申し込める?

旅行積立は旅行会社または航空会社で提供されています。申し込み方法はインターネット・店舗窓口・電話・郵送などさまざまですので、各企業に問い合わせてみてください。ホームページにも詳細があります。

申し込みの際には、満期のありなし、毎月払いか一括払いかを決めます。満期はたいてい6~60カ月の間で好きに設定できますが、最長で2年のものや、まれに満期がないコースもあります。今から旅行までの間に旅行資金を貯めていきたい場合は毎月払い、今ある資金を数年後の旅行まで温存しておきたい場合は一括払いにします。

契約を済ませれば毎月払いは自動的に引き落とし、一括払いは最初に預けるだけなので、あとは満期が来るのを待つのみです。最初に設定した満期になれば、サービス額をプラスした満期金が受け取れます。

各社の旅行積立の利率を比較してみた

現在の利率はどのくらいでしょうか?代表的な旅行会社・航空会社の旅行積立の利率を年利換算したものを表にしてみました。

ジャンル商品名利率(年利換算)
旅行会社JTB「たびたびバンク」(満期あり)
毎月払い・一時払い:1.75%
(満期なし)
随時払い・毎月定額: 0.8%
H.I.S.「貯めチャオ」毎月払い:0.93%~1.06%
一括払い:1.78%~2.18%
日本旅行「ドリームプラン」毎月払い:1.50%~1.75%
一括払い:1.75%~2.00%
近畿日本ツーリスト「旅したく」毎月払い:1.50%~1.75%
一括払い:1.75%~2.00%
阪急交通社「たびだち」毎月払い:1.60%~1.80%
一時払い:1.80%~2.00%
一時払い6カ月コース:2.50%
JCBトラベル「旅行積立」毎月払い:2.00%(初回3.00%)
一時払い:2.00%(初回3.00%)
航空会社ANA「旅行積立プラン」毎月払い:2.25%(初年度3.00%)
一時払い:2.25%(初年度3.00%)
一時払い6カ月コース:2.50%
JAL「旅行積立」毎月払い:2.50%(初年度3.00%)
一時払い:2.50%(初年度3.00%)
一時払い6カ月コース:3.00%

毎月払いが1.5%~3.0%、一括払いが1.75%~3.0%となっています。いずれも銀行よりもかなりおトクですね。毎月払いよりも一括払いの利率が高い傾向がありますが、すべてではありません。

すでにまとまったお金がある場合は一括払いの利率が高い旅行積立を、これから貯めていきたい場合は毎月と一括で差がない旅行積立を選ぶのが良いでしょう。

申込方法と支払方法を比較してみた

申込方法と支払い方法、積み立て回数および期間も比較してみましょう。

商品名申込方法積み立て方法積み立て回数・期間
JTB
「たびたびバンク」
ネット
電話
店舗
口座引落
(一時払いは店舗にて現金)
【定期】
毎月払い:12~60回(月数)
一時払い:12~60ヶ月分
【フリー】
随時または毎月6~60ヶ月間
H.I.S.
「貯めチャオ」
ネット口座引落
振込み毎月払いコース:6~60回
ボーナス併用払い:6~60回&1~10回
一括引き落としコース:6~60カ月分
一括払いコース:6~60カ月分
日本旅行
「ドリームプラン」
店舗口座引落
(一時払いは店舗にて現金)
毎月払いコース:6~60回
一括払いコース:6~60カ月分
近畿日本ツーリスト
「旅したく」
店舗口座引落毎月積立:6~36回
ボーナス併用積立:12~36回&1~10回
一括積み立て:6~36ヶ月
阪急交通社
「たびだち」
店舗
郵送
口座引落
(一時払いは店舗にて現金または振込み)
毎月払いコース:12~60回
一括払いコース:6~60カ月分
JCBトラベル
「旅行積立」
郵送クレジットカード(JCB)毎月払いコース:12/24回
一括払いコース:12カ月分
ANA
「旅行積立プラン」
ネット
郵送
クレジットカード
口座引落
振込み
毎月払いコース:12~60回
一時払いコース:12~60ヶ月分
一時払い6ヶ月コース:6ヶ月分
JAL
「旅行積立」
ネット
郵送
クレジットカード
口座引落
振込み
毎月払いコース:12~60回
一時払いコース:12~60ヶ月分
一時払い6ヶ月コース:6ヶ月分

申込方法と支払い方法は一応チェックしておいた方が良いです。旅行に行くのはまだまだ先なのに、わざわざ店舗まで出向いて手続きするのは面倒という方は、インターネット申し込みができるほうが便利です。逆に店員さんと対面で相談しながら決めたい場合は、店舗申し込みができる旅行積立が良いでしょう。

支払い方法は、毎月払いが口座引落、一括払いが店舗にて現金もしくは振込みが一般的です。個人的にはクレジットカードが使えると積立金をポイントに変えられるのでそのほうがありがたいです。ANAかJAL、種類は限られますがJCBならクレジットカードで支払いができます。

地味ですが積立期間の確認も必要です。5年かけてじっくり貯めるつもりが、最長期間が2年しかないところもあります。今のところ5年を最長とする商品が多く、7年や10年といったものは見当たりません。

使い道を比較してみた

満期金を何に使えるかは非常に重要です。なぜなら、満期金は現金ではなく旅行券で支払われるからです。旅行券が使える範囲は発行会社によって異なるので、パッケージツアーに気に入ったのがないから航空券を買おうと思ったら使えない、鉄道旅行を考えていたのにJRのチケットは対象外、ということになりかねません。

各社の旅行券名と使い道はこちらです。

商品名パッケージツアー航空券ホテルJR・
私鉄券
他社
取扱
その他
国内海外国内海外
JTB
「たびたびバンク」
××ホリディ、マイツアー、クラブメッド、びゅうワールドなどの他社商品
インターネット予約可
JTBホームページ販売の旅行用品
H.I.S.
「貯めチャオ」
××H.I.S.国内各営業所、特約代理店の取扱商品、ハウステンボス予約
※インターネット予約不可
日本旅行
「ドリームプラン」
××海外航空券、海外ホテル、海外航空券+ホテルのオンライン販売を除く
近畿日本ツーリスト
「旅したく」
×近畿日本ツーリストグループの各店舗・代理店・特約店の店舗で使用可
※インターネット予約不可
阪急交通社
「たびだち」
××××阪急交通社店舗およびウェブ予約
国内外パッケージツアー、バスツアー、クルーズ
JCBトラベル
「旅行積立」
×××JCBトラベルで取り扱うパッケージツアー
(提携例:JTB、近畿日本ツーリスト、阪急交通社、ANA、JAL、クラブメッド、クラブツーリズム、JR東日本、各種クルーズ 等)
ANA
「旅行積立プラン」
××WEB限定ツアー
ホテル・ゴルフ場・レンタカー
機内販売・免税店 等
JAL
「旅行積立」
××ジェイティービー各店舗
ホテル宿泊・飲食
空港宅配・レンタル携帯電話
機内販売・免税店 等
白金ちな




基本的には自社商品にしか旅行券が使えないことが多くなっています。いつも使う旅行会社が決まっている場合はそこにするのが良いでしょう。しかし特に御用達の旅行会社がない場合、他社商品も扱っているJTBとJCBトラベルなら選択肢が広そうです。

旅行券でJRのチケットが買えるところはそう多くありません。JR券のみの購入は日本旅行と近畿日本ツーリストに限られます。鉄道の旅を考えている場合は、運よく目当てのJR券がパッケージツアーに組み込まれていればいいですが、そうでない場合は予定を変更する羽目になります。

また、パッケージツアーではなく自由な個人旅行をしたい場合、航空券のみの取り扱いがあると便利です。旅行で金額が大きくなるのは航空券とホテル宿泊で、ホテルはたいてい旅行券が使えますが、航空券のみのところは限られます。

あとは、インターネット予約に旅行券が使えるか使えないかもけっこう大事です。今どきはどの旅行会社もインターネットでツアーや宿泊の予約ができますが、旅行券は一部不可・全部不可のところがあります。

せっかく高利率の積み立てをしても使い勝手が悪いと宝の持ち腐れになってしまうので、旅行券が何に使えるのかは必ずチェックしましょう。

結局いちばん利率が良い商品は?

適用される利率は、満期金の額や積立期間によって各社で異なります。長期のほうが高利率なところもあれば、逆に1年以内のほうが高利率な商品もあります。半年で30万円、1年で50万円、5年で100万円貯める場合、どの商品がもっともおトクなのかシミュレーションしてみました。

利率が1番目(赤字)2番目(黒太字)に高かった部分の色を変えています。

商品名適用利率
6カ月で30万円1年で50万円5年で100万円
JTB
「たびたびバンク」
1.75%
(毎月払い・一括払い)
1.75%
(毎月払い・一括払い)
H.I.S.
「貯めチャオ」
1.78%
(一括払い)
1.96%
(一括払い)
2.18%
(一括払い)
日本旅行
「ドリームプラン」
1.75%
(一括払い)
2.00%
(一括払い)
2.00%
(一括払い)
近畿日本ツーリスト
「旅したく」
1.75%
(一括払い)
2.00%
(一括払い)
阪急交通社
「たびだち」
2.50%
(一時払い6カ月コース)
2.00%
(一括払い)
1.80%
(一括払い)
JCBトラベル
「旅行積立」
3.00%
(毎月払い・一括払い)
ANA
「旅行積立プラン」
2.50%
(一時払い6カ月コース)
3.00%
(毎月払い・一括払い)
2.25%

(毎月払い・一括払い)
JAL
「旅行積立」
3.00%
(一時払い6カ月コース)
3.00%
(毎月払い・一括払い)
2.50%
(毎月払い・一括払い)
白金ちな


いずれも航空会社の利率が高くなっています。毎月払いと一括払いの違いもありません。1年で3%はすごいですね。そんな金融商品、いまどこを探しても見当たりません。しかも元本保証・非課税です。

ANAやJALなど航空会社の利率の高さが光りますが、飛行機に乗ることが前提なので、JR券や私鉄券、飛行機を使わないツアーを考えている場合は避けた方がいいかも知れません(ホテルやレンタカーには使えます)。

JCBトラベルは1年満期の利率がとても良いですね。ただし2年が最長なので、3年や5年といった長期の積み立てはできません。

旅行積立の注意点

利率が銀行の300倍という旅行積立ですが、払い戻しが旅行券という以外にもデメリットが存在します。

有効期限がある

商品名引き換え品
有効期限
JTB
「たびたびバンク」
割引購入権代金
有効期限:10年
H.I.S.
「貯めチャオ」
.商品券「SKY」
有効期限:なし
日本旅行
「ドリームプラン」
「ドリーム旅行券」
有効期限:なし
阪急交通社
「たびだち」
「たびだちハイレジャーギフト券」
有効期限:なし
JCBトラベル
「旅行積立」
満期積立金
有効期限:5年
ANA
「旅行積立プラン」
ANA 旅行券
有効期限:5年
JAL
「旅行積立」
JAL 旅行券
有効期限:10年

満期になって受け取る旅行券には、有効期限が設定されている場合があります。

定年退職後に旅行に行くつもりが、親の介護等で延期になる可能性は誰にでもあります。落ち着いたら再度計画して、と思っていたらせっかくの旅行券が無効なんてことになったら目も当てられません。

白金ちな

予定が変わる可能性がほとんどないのであれば心配はありませんが、念のため有効期限が何年になっているのかは確認しておきましょう。無期限有効なものもたくさんありますが、中には5年というものもあります。

中途解約でも払い戻しは「旅行券」

わけあって積み立ての中途解約が必要になった場合、これまで積み立てた額は返金されますが、現金ではなく旅行券で払い戻されます。旅行に行く予定がなくなったのに旅行券をもらっても仕方がないという場合は金券ショップに売ることもできますが、額面では買い取ってもらえません。また、旅行券は1000円単位であることが多く、端数は切り捨てられます。1万999円積み立てても戻ってくるのは1万円だけです。つまり、元本割れする可能性